シーラカンスの先祖は半魚人!?

何となく気になるので取り上げておきたい記事。

難しい内容も含まれているので、私なりに考察を加えておきたい。

かつて、「ヒトの祖先はナメクジウオである」という論文があったが、以下の記事を参照にすると、「ヒトの祖先はシーラカンスである」という仮説が成立するかもしれない。いや、さらに遡れば、「ヒトの祖先はゾーリムシである」という仮説が最も正しいことになる。なぜなら、最初に地上に登場したのは、多細胞生物ではなく単細胞生物であろうから。

シーラカンス2種、初比較=DNAの違い、わずか0.18%―東工大など
時事通信 7月22日(月)23時11分配信

アフリカ東部タンザニア沖とインドネシア沖にそれぞれ生息するシーラカンス2種について、東京工業大や国立遺伝学研究所(静岡県三島市)、アクアマリンふくしま(福島県いわき市)などの国際研究チームが全遺伝情報(ゲノム)を解読し、初めて比較した。22日付の米科学誌ゲノム・リサーチに発表した。
2種は約3000万年前に分かれたと推定されるが、DNAの配列の違いは0.18%しかなく、別種と思えないほど似ていることが分かった。配列が変わる速さはヒトやチンパンジーの40分の1程度と非常に遅く、「生きた化石」と呼ばれる形態を保っている要因かもしれないという。
シーラカンスは約3億8000万年前(古生代デボン紀)に出現し、約6500万年前には絶滅したと考えられていた。しかし、1938年に南アフリカで生きた状態で発見され、97年にはインドネシアでも別種が見つかった。
シーラカンスが出現した当時は、地球上の大陸が大きくまとまっていた。現在の生息地以外でも化石が多数見つかることから、繁栄していたと考えられる。他の魚類と違ってひれに硬い内部骨格があり、ゲノム解読の結果、陸上動物の手足の形成に必要な遺伝子群が見つかった。陸上動物タイプの嗅覚関連遺伝子群もあった。
東工大の岡田典弘名誉教授は「強固な内部骨格を持つひれは、水深数百メートルの岩の割れ目に身を隠す際など、複雑な泳ぎ方をするのに役立っていると思う。この内部骨格や嗅覚の遺伝子群が、陸上に進出した動物の手足や鼻に転用されたのではないか」と話している。
国際研究チームには帯広畜産大(北海道帯広市)や長浜バイオ大(滋賀県長浜市)の研究者も参加している。

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何が画期的なのか良く分からない内容だ。

>DNAの配列の違いは0.18%しかなく、別種と思えないほど

とあるが、別種とはどういう意味か?同じシーラカンスなのだから同種ではないのか。そうであれば、塩基配列が大きく異なる方がおかしいと思うのが自然だが。

>配列が変わる速さはヒトやチンパンジーの40分の1程度

「配列が変わる速さ」とはどういうことか。実にユニークな表現だ。調べてみると、集団遺伝学という学問分野があるようだ。その中のあるサイトを覗いてみると

DNA塩基配列の進化速度の推定
というのが見つかった。

この中で、相同タンパク質を比べて、アミノ酸がどこで違っているかを数え、古生物学の知識を取り入れて、進化の速度を求めることができる、と書いてある。古生物学を基礎においた学問のようだ。

>他の魚類と違って・・・陸上動物の手足の形成に必要な遺伝子群が見つかった

ある形質発現に必要な遺伝子が存在するにもかかわらず、その形質が発現されない場合、これは進化というよりは、むしろ退化と考えるのがふつうではないだろうか。よって、手足の形成に必要な遺伝子群があるにもかかわらず、その遺伝子が発現されずに不活性のままであれば、それはその形質が退化したのだと考えられる。例えば、我々ヒトの尾てい骨は類人猿時代の尻尾が退化したものとする考えが一般的だ。要は、それと同じ理屈。

すると、だ。

シーラカンスの先祖は手足を持っていたということになるが・・・。

-ドクターKの珍仮説!?

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