あるサイトから(→http://daichoukoumon.com/attouteki3.htm)
外科の世界では、「手術を簡単そうに行う外科医は腕がいい」という言葉がある。
腕の悪い外科医では、正しい解剖が分からずにまごついたり、正しい層を剥離切開できずに出血して悪戦苦闘したり、ひとつひとつの処理に手間取ったりする。
実際かつて私が知っていた肛門科の手術もこのようなものだった。だから「肛門科の手術は難しいものだ」と思っていた。
だから素人が腕の悪い外科医の手術を見ると、「なんと手術とは難しいものなのだろう」と思ってしまう。「腕の悪い外科医が自分で手術を難しくしている」とは、素人には思いもよらない。
いっぽう腕の良い外科医では、腕の悪い医師がひっかかって難渋するポイントをあっさりとクリアして淡々と手術を遂行する。
だから素人目には「手術とは簡単なものなのだな。こんな自分にもできそうな手術をやっているのだから、この先生は上手い外科医ではないのだろう」というふうに考えてしまう。
だから、腕の良い外科医が技術の粋を尽くして「一見簡単そうに見える手術」を行ったとしても、それを見ていた素人は「今日の手術は簡単そうでしたね」などとものすごく的外れなことを言ってしまうこともある。
しかし事実は全く逆なのである。
・・・
確かにその通り。
私は本当に腕のいい先輩医師たちの下で研修医生活を終えることができた。
上の記事にあるような医師たちに囲まれて。
いや、なつかしいな~。
それから5年後、京大のDr.山中のように夢を抱いてアメリカへ。
癌退治のために・・・。