少し高めが死亡率低い!?

糖尿病治療に関する最新の知見です。

やや驚きです。

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文献A

2型糖尿病のHbA1c 6.4%群、全死亡率上昇、英国調査

2010年02月01日 ソース:Lancet(論文一覧) カテゴリ:内分泌・代謝疾患(関連論文)

文献:Currie CJ et al. Survival as a function of HbA1c in people with type 2 diabetes: a retrospective cohort study. Lancet. Early Online Publication, 27 January 2010

英国のデータベースを用い、2型糖尿病患者を対象にHbA1c値の生存への影響を後ろ向きコホート研究で調査。全死亡率が最も低かったHbA1c 7.5%群に対して、6.4%群1.52、10.5%群1.79と、HbA1c低値・高値ともに全死亡ハザード比の上昇が見られた。著者らは糖尿病ガイドライン見直しが必要かもしれないと指摘している。

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文献B

ガンバって正常値にしない方がいい血糖値

少し高めが死亡率低い

●HbA1cは6.6~7.1でOK

 糖尿病になったら血糖値を下げるのは当然。下げただけ心筋梗塞や脳梗塞などを予防できる。

 日本ではそんな考え方から、医師はヘモグロビン(Hb)A1c5.8%未満を正常とし、そこに近づくよう薬を総動員、患者に厳しい血糖コントロールを求めている。

 ところが、欧米では「厳しく血糖値を下げると死亡率が上がる」との報告が相次ぎ、HbA1cが7.0~7.5%以下(日本基準で6.6~7.1%)の緩やかな血糖コントロールでいいとの見方が広がっているのだ。

「愛し野内科クリニック」(北海道北見市)院長の岡本卓氏に聞いた。

「昨年秋の欧州糖尿病学会でも取り上げられるなど、欧米では血糖値を厳格にコントロールしない方がいい、との考え方が急速に広まっています。そのキッカケになったのが一昨年発表された“アコード試験”です。この試験は血糖値を厳格に正常化した方が、そうでない場合に比べて生存率が良くなることを証明するため、2001年にスタートした研究です。ところが、北米の糖尿病患者1万人以上をHbA1c6.0未満の群と7.0~7.9の群とに分けて追跡調査したところ、前者の方が22%も死亡率が高かったのです」

 結局、アコード試験は、これ以上追跡すると厳格コントロール群で死亡を増やしてしまうとして、5年の追跡調査予定を3年半で中止した。

「この研究が注目されたのは、スポンサーが世界の糖尿病治療をリードしてきた“米国国立衛生研究所”だったからです。昨年報告された別の米国の研究でも、同様な傾向が報告されています」

 では、なぜ血糖値を厳格にコントロールすると死亡率が上昇するのか?

「主な原因のひとつはストレスだと考えられます。目標とする血糖値が低すぎたばかりに、糖尿病患者さんは“指示通り血糖コントロールできないオレはダメなやつ”との心理的ストレスが高まるのです」

 そのため、欧米では糖尿病で心疾患リスクの高い人は、HbA1c7.0%前後が望ましいと考えられているのだ。

「日本でHbA1c6.5%未満が『良』とされる根拠は、15年前に報告された“熊本スタディー”にあります。110人の糖尿病患者を、1日にインスリンを3、4回打つ強化療法群と、普通のインスリン療法の群に分けて比較、6年間追跡調査したものです。その結果、糖尿病性網膜症と糖尿病性腎症について、インスリン強化療法の群の成績が良く、そこから導き出された値が6.5%だったからです。しかし、このデータはインスリン療法につきものの低血糖、体重増が見られない。医師が患者をまめに診察する特別な環境で行われた可能性があり、規模も小さく期間も少なすぎます」

 糖尿病患者は少しくらいHbA1cが高くても悲観することはない。それを理由に治療をしないことの方が問題なのだ。

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要は、

>心理的ストレスを考えると

>心疾患リスクの高い人は、HbA1c7.0%前後が望ましい

ということのようです。

そうであるなら

心理的ストレスを与えることなく、HbA1cを7.0%以下にコントロールすれば、より死亡率が低下し、さらにさらに望ましい

ということになると思いますが・・・。

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