■院長の役に立つ話
〜風疹ワクチンに関するQ&A〜
一覧へ戻る
風疹ワクチンに関するよくあるご質問です。
風疹ウイルス抗体検査の方法には、大きく分けて2種類あります。
ひとつは、HI法、もうひとつはグロブリンクラス別抗体価測定法です。
ⅰ)HI法による判定
HI抗体価が16倍以下は低抗体価といい、HI抗体価が256倍以上は高値とされる。つまり、HI価が16倍以下の場合は、ワクチン接種が必要。HI価が256倍以上の場合は、現在感染している可能性が高い。16倍以上256倍以下の場合は、かつて風疹に罹患した可能性が高く、ワクチン接種の必要はないと言えるでしょう。
ⅱ)グロブリンクラス別抗体価測定法
特異な皮疹などから、風疹に罹患している可能性が高く、診断を確定したい場合には、血中IgMを測定する。高力価なら現在感染している可能性が高く、妊娠は控えた方が良いと言えます。過去に風疹に罹患したかどうかを確認したい場合は、血中IgGを測定します。抵抗力があれば、血中IgG値は高い。IgG値が低い場合は、抵抗力がないと考えられワクチン接種が必要と思われます。
簡単に
① ワクチン接種を受けた方が良い ⇒ HI価が16倍以下またはIgGが低値
② 妊娠を控えた方が良い ⇒ HI価が256倍以上、またはIgM、IgGが極めて高値
③ ワクチン接種後妊娠を控えた方が良い期間 ⇒ 2ヶ月、できれば3ヶ月以上